大口の手法を理解すればFXは必勝に限りなく近くなる

FX大口の手法 FX
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FXは、日々全く様相の違うプライスアクションを繰り広げます。

その流れを読むことが必勝に繋がるのですが、これが最も難しい作業。

テクニカルの側面、ファンダメンタルズの側面から分析しても安定して勝つことのできるトレーダーはほんの一握りと言います。

しかし何故、「ほんの一握り」に収まってしまうのか、適切な分析とトレードをしていればもっと増えてもいいはずですよね。

その原因は個人トレーダーが負けると得をする存在がいるからです。

正確に表すと、彼らが得をするようにトレードをする=個人(小口)トレーダーのポジションを焼くことに繋がる。という仕組みなのですが、

今回はそんな相場自体に影響を与える大口のご紹介をさせて頂きます。

機関投資家とは

FXの世界で大口と言えば、機関投資家です。

皆様はGPIFという言葉を聞いたことはありませんでしょうか。

GPIFとは

年金積立金管理運用独立行政法人のことで、日本国民の年金を運用している組織。

その運用資産額は実に約132兆円との記録もあり、世界でもトップクラスとなっています。

もちろん、我々が毎月支払っている年金が資金源ですので、大敗することは国民の年金を消化してしまうことになるのですが、現状では数十兆円の利益を出しています。

GPIF自体が凄腕のトレーダーを起用しているだけではなく、国内外の金融機関へ分散投資をしていることでリスクヘッジをしつつ安定運用をしているのでしょう。

ここで一つ重要なのは、GPIFが直接FXトレードをしているわけではない。ということ。

GPIFのポートフォリオは以下の通りです。

  • 国内債券:35%
  • 国内株式:25%
  • 外国債券:15%
  • 外国株式:25%

FXで運用していないのにどうしてFX相場に影響を与えるのでしょうか。

それはFXの値動きの根本的仕組みが通貨の売り買いだからです。

ポートフォリオの黒字部分は、外国通貨投資なのですが、これこそが相場に大きく関わってきます。

GPIFが外国債券・株式を新規購入すると「円を使ってドルを買う」流れになります。

それも数千万円規模では済まないもっと大規模な円売りとドル買いが起こることになりますね。

それが、ドルが絡む通貨ペアに於いて「円安ドル高」のプライスアクションを引き起こすきっかけになります。

逆にGPIFが保有している外国債券・株を売れば「ドル売り円買い」になりますね。

もちろん、彼ら機関投資家が数十兆円規模のトレードを頻繁に行えば為替相場は未曽有の乱高下となってしまいますが、その心配はさほど必要ありません。

投資のプロ且つ膨大な資金を動かし、国民の資産を運用している性質上、積極的な高頻度の取引はしません。

ですが、会計年度初めにはポートフォリオの見直し等が入りますので、その際は新規投資に絡んだプライスアクションに注意が必要です。

(春頃にニュースで取り上げられることがあります)

もちろん、大口機関投資家はGPIFだけではありません。

  • 中央銀行(日本銀行・FRB・ECB)
  • 銀行
  • ヘッジファンド
  • 国債貿易企業

これらの存在が大量の保有資金で為替相場に影響を与えています。

数百兆円規模の世界になりますので、個人トレーダーでは到底太刀打ちできないと言えますね。

そして彼らの最大の武器はその情報力。

一般マーケットでは出回らない情報をいち早くキャッチし、静かに投資を始めます。

実際に市場に開示される頃にはすでに機関投資家の仕込みは終了していますので、個人トレーダー達が活発にしてくれた相場のどこで利確するか見定めている段階。

相場は彼らによって動いていると言っても過言ではないのです。

機関投資家もAIトレード

IT革命が始まってから20年程が経過していますが、その加速は衰えることを知りません。

世界はいずれAIに支配されるとも囁かれていますが、これはFXに於いても例外ではありません。

何故なら相場を動かす大口もAIによってトレードしているからです。

FX用語には「フラッシュクラッシュ」というものがあります。

これは薄商いの時期(年末年始等)に一瞬で急激な値動きが起こることを言います。

この根本原因は、AIがニュースの報道を拾ってエントリーし、大量のポジションを持った為と言われています。

薄商いという状況故に、対抗勢力の無い相場は一方方向に大きく変動してしまい、年末年始に損切り設定をせずポジションを持ったままだった方は不意にロスカットとなってしまったことでしょう。

他にも、経済指標発表やヘッドラインが流れてきた際に瞬時に相場が動くのは

AIがコンマ以下のスピードで判断してエントリーしているからです。

この背景を理解しているのとしていないのでは、相場での立ち回りが大きく変わりそうですね。

個人トレーダーが立ち回るには

大口の動きを読み流れに乗る

大きな力によって動く為替相場で、個人トレーダーがどれだけ流れに抗ったとしても到底勝ち目はありません。

資金の額が圧倒的に違う上に、相場の原則が「強い方に動く」からです。言い換えればこれがトレンドですね。

従って、個人トレーダーがやるべきことは、「大口の動きを読んで流れに乗ること」になります。

大口が仕込んでいる注文や保有しているポジション情報をキャッチし、それに合わせたトレードを徹底する。

加えて、機関投資家とまでは言わなくても、資金力のあるトレーダーや企業の注文情報をキャッチすることも大切ですね。

実はそれらの情報は全てではなくても開示しているサービスがあります。

オプションカットIMMポジション推移等がこれにあたりますので、一日の初めに随時チェックする癖を付けましょう。

個人トレーダーを焼く動き

そしてもう一つ気を付けたいのが、大口が仕掛けてくる「個人トレーダーを焼く」動き。

大口は、相場を思った方向に動かす勢いをつけるために個人トレーダーの損切り注文が溜まっている価格目掛けて相場を動かしてくることがあります。

中長期で買い方向に動かしたい場合に、あえて買い増すことで相場を揺さぶり、レンジのタイミングで売り持ちした個人トレーダーをあえて損切りさせます。

そして、「売りの損切りは買い」となり、さらに勢いをつけて相場が買い方向に動きますね。

よく見るレンジ相場から跳ね上がる現象の要因の一つがこれです。

「自分が損切りしたら結局相場が戻って思っていた方向に動いた」というのもこの現象が要因と考えられます。

まとめ

相場を知る為には大口の存在は避けて通れません。

逆に言えば、大口の動向を掴み、マーケットの流れに乗ることこそがFXを始めとする投資全般の本質と言えます。

個人トレーダーは確かに相場を動かすほどの力はありませんが、上手く立ち回って利益を重ねることにフォーカスしてトレードライフを送って頂ければ幸いです。