FXでは、主にトレードの時間的側面からスタイルを大別しています。
それによって、採用するエントリー根拠や利確目標、許容損失、維持率目安も変わってきますので、自分がどのスタイルに属しているのか、どれがあっているのかをしっかり認識して、ブレないトレードを心掛けた方がいいでしょう。
ではFXのトレードスタイルにはどんなものがあるのでしょうか。
今回は3つに大別されている代表的なものをご紹介していきたいと思います。
スイングトレード
3つのトレードの中で最も長い期間保有するスタイル。
長期保有を前提にポジションを持つので、目標とする利幅も大きく設定するのが特徴です。
当然、ヘッドラインで相場が急激に変動して、短時間で利確目標に到達した場合は手仕舞いしますが、ほとんどの場合は数日~数週間に渡って保有して相場の動向を注視します。
さらに長期のトレードにポジショントレードという物がありますが、スイングと基本的には変わらないので、ここでは割愛させて頂きます。
スイングトレードのメリット
1.トレードの性質上、回数自体が最も少なくなる
中長期的時間軸で相場を分析するので、トレード回数は月に一度という場合もあります。
エントリー前の分析さえしっかりしておけば、後は利確目標までホールドしていられますね。
2.相場に張り付く時間が少なく済む
一度エントリーしてしまえば、後は日に1,2回相場をチェックすれば十分と言えます。
もちろん今は携帯でチャートが見られるので、重要指標等で相場に動きがある時間だけチェックするというやり方も出来ますね。
スイングトレードのデメリット
1.損切り水準が広い
利確目標が広い分、損切りラインも広く設定するのが一般的です。
多少相場が変動しても、静観して状況を見る必要がありますので、十分な維持率を確保して臨む必要があります。
2.通貨によってマイナススワップがかさむことがある
通貨同士の金利差で決まるスワップポイントがマイナスになっている場合は注意が必要です。
基本的にスインガー(スイングトレーダー)はスワップポイントは考慮しないものとしていますが、ロットが大きくなればなるほどマイナスが増えることになります。
逆にスワップがプラスの通貨はメリットにもなり得ますが、コロナの影響で各国が緊急利下げをしていますので、主要通貨は軒並みマイナスとなっています。当面は状況好転は見込まない方が無難です。
デイトレード
スイングに比べて短期的な時間軸でトレードをします。
ホールド期間は数時間~1日程度を目標とし、基本的にその日のうちに手仕舞いをするので、日をまたいでポジションを気にするということもありませんね。
スイングに比べると一日に取ることのできる値幅が限定されるので、利益は小さくなりがちですが、その分損失も限定することも出来ます。
デイトレードのメリット
1.持ち越しポジションが無い
金曜に持ち越して土日を過ごすということが無いのは精神的負担も軽減されます。
エントリーポイントさえ見つけ出せれば、コンスタントに毎日収入がある状態も作り出せますね。
2.ボラティリティがあれば大きく稼ぐこともできる
相場が乱高下して活性がある場合や、トレンドが発生している場合等に上手くエントリーできれば、一日で50~80PIPS程度を稼ぎ出すことも可能です。
デイトレードのデメリット
1.チャートを頻繁にチェックする必要がある
時間軸の短いデイトレードでは、分析通りに相場が動いているか、利確目標に到達したかを頻繁にチェックする必要があります。
スマホやパソコンを自由に取り出せる環境があれば問題ありませんが、仕事の都合で自由ではない環境の方には、効率的とは言えないでしょう。
2.ボラティリティが無い日は大きな利益は出しにくい
年末年始の薄商いや、そもそも相場に動きが出ない時はあまり大きな値幅が見込めません。
ある程度、相場状況を分析する能力が必要となってしまいますね。
スキャルピング
最もホールド期間が短いトレードスタイルとなりますが、
同時に最も難易度が高いとも言われています。
数秒~数分という超短期且つ、高頻度でトレードを繰り返しますので
相場が乱高下しているタイミングや、レンジ、トレンド相場を見定める目と経験値が必要です。
レンジ相場に熱中し過ぎて、気が付いたらトレンド転換という場面もありますので
徹底的な損切り意識が大切となります。
スキャルピングのメリット
1.高頻度トレードで利益を積み重ねられる
一日に数十回の頻度でトレードが出来るので、慣れれば十分な利益を確保できるでしょう。
資金が潤沢でロットを大きく設定できれば、極端な例として1トレードあたり数万円を稼ぐことも可能です。
又、海外サイトのキャッシュバックなども併用すれば更に収益性が高まりますね。
2.ボラティリティが低くてもトレード出来る
一度の値幅が狭くて済むスキャルピングであれば、10PIPS程度の動きがあればトレードも可能です。
スキャルピングのデメリット
1.スプレッドの広いFX会社では利益率が悪い
一度に数PIPSの利幅を取る場合、スプレッドが重要になります。
出来るだけ狭いFX会社を選びましょう。
2.スキャルピング自体を禁止しているFX会社がある
特に日系に多い傾向がありますが、高頻度トレードを約款で禁止しているFX会社では注意が必要です。
最悪の場合は、口座凍結となる可能性があります。
3.集中できるトレード環境が必要
スキャルピングはまさに相場に張り付く必要があります。
相場が乱高下している場面では集中して没頭できる環境が必要です。
まとめ
今現在トレードスタイルを模索している方は、今回の記事をご参考頂き、デモトレード等で試して頂ければと思います。
自分自身の性格や癖も適正に大きく関わってきますので、じっくり考えて検討した方がいいでしょう。
トレードスキルが習熟すれば、適正スタイルも変わってきますので、スイングでホールドしている間にデイトレをやる。という手法も有効ですね。